「また怒ってしまった」
「本当は優しく言いたいのに、つい強く言ってしまう」
「怒らないと勉強しないけれど、怒ると親子げんかになる」
小学生の子どもを持つ保護者にとって、勉強をめぐる親子げんかはとても身近な悩みです。
特に小学5年生・小学6年生になると、子どもは親の言うことに反発しやすくなります。
そのため、親が「勉強しなさい」と言うほど、子どもが不機嫌になったり、さらに勉強から逃げたりすることがあります。
では、子どもに怒ることは勉強にとって逆効果なのでしょうか。
この記事では、勉強しない子に怒ってしまう理由と、怒る前にできる親の接し方について解説します。
結論|怒るだけでは勉強習慣は身につきにくい
まず結論から言うと、怒ることで一時的に子どもが勉強を始めることはあります。
しかし、長い目で見ると、怒るだけで勉強習慣を身につけるのは難しいです。
なぜなら、子どもにとって勉強が、
「分かるようになる時間」
ではなく、
「怒られる時間」
になってしまうからです。
勉強と嫌な感情が結びつくと、子どもはますます勉強を避けるようになります。
親が怒ってしまうのは自然なこと
ただし、怒ってしまう親が悪いという話ではありません。
子どもが宿題をやらない、ゲームばかりしている、何度言っても動かない。
そんな状態が続けば、親がイライラするのは自然です。
親の怒りの裏側には、
- 中学で困らないか
- 成績が下がらないか
- 将来大丈夫か
- このまま放っておいていいのか
という不安があります。
つまり、怒りの正体は「心配」であることが多いのです。
大切なのは、怒ってしまう自分を責めることではなく、少しずつ伝え方を変えていくことです。
怒ることが逆効果になりやすい理由
1. 子どもが勉強そのものを嫌いになる
毎日勉強のことで怒られていると、子どもは勉強に対して嫌なイメージを持つようになります。
「勉強すると怒られる」
「分からないと責められる」
「間違えると嫌な空気になる」
このような経験が積み重なると、勉強を始めること自体が苦痛になります。
2. 親の言葉を聞き流すようになる
最初は怒られると動いていた子でも、毎日同じように怒られていると慣れてしまいます。
「また言ってる」
「どうせいつものこと」
と感じるようになると、親の言葉が届きにくくなります。
その結果、親はさらに強く言うようになり、子どもはさらに聞かなくなるという悪循環が生まれます。
3. 反発心が強くなる
小学5年生・小学6年生頃になると、子どもは少しずつ自分で決めたい気持ちが強くなります。
そのため、親から強く命令されると、反発したくなることがあります。
本当は少しやろうと思っていたとしても、
「今やろうと思ってたのに」
「言われたからやりたくなくなった」
という気持ちになることもあります。
4. 失敗を怖がるようになる
怒られる経験が多いと、子どもは間違えることを怖がるようになります。
勉強では、間違えることも大切な過程です。
しかし、間違えたときに怒られると、
「できない自分を見せたくない」
「どうせ怒られるなら最初からやらない」
という気持ちになることがあります。
怒る前に確認したいこと
宿題や勉強の内容が分かっているか
子どもが勉強しないとき、やる気の問題に見えることがあります。
しかし実際には、内容が分からなくて止まっているだけかもしれません。
まずは、
「どこが分からない?」
「何からやればよさそう?」
と確認してみましょう。
疲れていないか
小学生でも、学校生活でかなり疲れています。
授業、友達関係、習い事、運動などで、帰宅後には集中力が残っていないこともあります。
疲れている子に強く言っても、なかなか動けません。
その場合は、少し休ませてから取り組ませる方がうまくいくことがあります。
やることが多すぎないか
子どもにとって、
- 宿題
- 音読
- 漢字
- 計算
- 明日の準備
- 自主学習
が一気に見えると、面倒に感じてしまいます。
「全部やりなさい」ではなく、
「まず漢字だけやろう」
「最初の1問だけやろう」
と小さく分けることが大切です。
怒る代わりにできる声かけ
「なんでやらないの?」より「何からやる?」
「なんでやらないの?」と聞くと、子どもは責められているように感じます。
代わりに、
「何からやる?」
「漢字と計算、どっちからにする?」
と聞くと、行動につながりやすくなります。
「早くやりなさい」より「5分だけやろう」
やる気がない子に長時間の勉強を求めると、動き出しにくくなります。
まずは、
「5分だけやろう」
「1問だけやろう」
と小さく始める方が現実的です。
始めることができれば、そのまま続けられることもあります。
「またできてない」より「ここまではできたね」
できていない部分ばかりを見ると、子どもは自信をなくします。
少しでもできた部分があれば、
「ここまではできたね」
「昨日より早く始められたね」
と認めることが大切です。
結果より行動を見てあげることで、子どもは少しずつ動きやすくなります。
どうしても怒ってしまったときの対応
親も人間なので、いつも冷静ではいられません。
つい強く言ってしまう日もあります。
その場合は、あとから短く伝え直せば大丈夫です。
例えば、
「さっきは言いすぎたね」
「心配で強く言ってしまった」
「一緒にどうしたらいいか考えよう」
と伝えるだけでも、親子の空気は変わります。
親が謝る姿を見せることは、子どもにとって悪いことではありません。
むしろ、感情を整理する大切な経験になります。
怒らないための仕組みを作る
怒らないように我慢するだけでは、親も疲れてしまいます。
大切なのは、怒らなくても済む仕組みを作ることです。
例えば、
- 宿題をする時間を決める
- ゲームは宿題後にする
- やることリストを作る
- 親が声をかける回数を減らす
- 最初の5分だけ一緒に始める
などです。
毎回その場で親が管理するのではなく、家庭のルールとして流れを作ると、親子げんかを減らしやすくなります。
勉強よりも先に親子関係が大切
勉強は大切です。
しかし、親子関係が悪くなりすぎると、勉強の話そのものができなくなります。
子どもにとって、
「親は自分を責める人」
ではなく、
「困ったときに相談できる人」
であることはとても大切です。
勉強をさせることだけを目的にするのではなく、子どもが安心して話せる関係を作ることも意識しましょう。
まとめ
子どもに怒ることで、一時的に勉強を始めることはあります。
しかし、怒るだけでは勉強習慣は身につきにくく、勉強に対する苦手意識が強くなることもあります。
大切なのは、怒らないことを完璧に目指すことではありません。
- 怒る前に原因を確認する
- やることを小さく分ける
- 命令ではなく質問にする
- できた行動を認める
- 怒ってしまったら伝え直す
このような関わりを少しずつ増やしていくことです。
子どもの勉強習慣は、一日で変わるものではありません。
焦らず、親子で続けられる形を見つけていきましょう。