「うちの子は文章を読むのが苦手」
「問題文を最後まで読まない」
「国語だけでなく、算数の文章題でもつまずいている」
小学生の子どもを持つ保護者にとって、読解力の悩みはとても気になるテーマです。
読解力というと国語だけの問題のように感じるかもしれません。
しかし実際には、算数の文章題、理科や社会の問題、英語の日本語説明など、さまざまな教科に関係します。
読解力が弱いと、問題文を正しく理解できず、分かっているはずの内容でも間違えてしまうことがあります。
この記事では、小学生の読解力が伸びにくい原因と、家庭でできる対策について分かりやすく解説します。
読解力は国語だけの力ではない
読解力とは、文章を読んで内容を理解する力です。
国語の物語文や説明文だけでなく、学校の勉強全体に関わります。
例えば、
- 算数の文章題を読む
- 理科の実験結果を理解する
- 社会の資料を読み取る
- テストの問題文を正しく読む
- プリントやお知らせの内容を理解する
といった場面でも読解力が必要です。
そのため、読解力が弱いと「国語が苦手」というだけでなく、他の教科にも影響することがあります。
小学生の読解力がないと感じる主な原因
1. 文章を読む経験が少ない
読解力が伸びにくい原因の一つは、文章を読む経験が少ないことです。
本を読む習慣がない、長い文章を読む機会が少ない、動画やゲーム中心の生活になっている場合、文章に触れる時間がどうしても短くなります。
文章は、読めば読むほど慣れていきます。
逆に、読む経験が少ないと、少し長い文章を見ただけで「面倒くさい」「読みたくない」と感じやすくなります。
2. 語彙力が足りない
文章を読んでいても、知らない言葉が多いと内容を理解しにくくなります。
例えば、
- つまり
- しかし
- ところが
- なぜなら
- 具体的には
- 一方で
- まとめると
といった言葉の意味があいまいだと、文章の流れが分かりにくくなります。
また、物語文では登場人物の気持ちを表す言葉、説明文では理由や比較を表す言葉を理解する必要があります。
語彙力が弱いと、文章の内容を正しく読み取ることが難しくなります。
3. 問題文を最後まで読まない
読解力が弱い子は、問題文を最後まで読まずに答えようとすることがあります。
途中に出てきた言葉や数字だけを見て、なんとなく答えてしまうのです。
算数の文章題でも、数字だけを見て足したり引いたりしてしまうことがあります。
文章を読む力が弱いというより、「最後まで丁寧に読む習慣」がついていない場合もあります。
文章題が苦手な場合は、「小学生が文章題を苦手にする原因」でも詳しく解説しています。
4. 内容を頭の中で整理できない
文章を読めていても、内容を整理できていない場合があります。
例えば、
- 誰の話なのか
- 何が起きたのか
- 何について説明しているのか
- どこが大事なのか
- 結局何を答えればいいのか
が分からなくなってしまう状態です。
長い文章になるほど、頭の中だけで整理するのは難しくなります。
読解が苦手な子には、線を引いたり、メモをしたり、短く区切ったりする工夫が必要です。
5. 読むことに苦手意識がある
一度「文章は苦手」「読むのが嫌い」と感じると、読むことを避けるようになります。
読む量が減ると、さらに読解力が伸びにくくなります。
その結果、
「読まない」
「読めない」
「ますます嫌いになる」
という悪循環になってしまうことがあります。
読解力を伸ばすには、難しい文章を無理に読ませるより、まず「読めた」という経験を増やすことが大切です。
読解力が弱い子に見られやすい特徴
問題文を飛ばし読みする
問題文を最後まで読まず、目についた言葉だけで答えてしまうことがあります。
特にテストでは、早く終わらせたい気持ちから、飛ばし読みをして間違えることがあります。
「分からない言葉」をそのままにする
知らない言葉が出てきても、そのまま読み進めてしまう子もいます。
一つ二つなら問題ありませんが、大事な言葉の意味が分からないと、文章全体の意味を取り違えることがあります。
登場人物の気持ちを読み取るのが苦手
物語文では、登場人物の行動や会話から気持ちを考える必要があります。
しかし、読解が苦手な子は、書いてあることは分かっても、その裏にある気持ちを読み取るのが苦手な場合があります。
説明文の要点をつかめない
説明文では、何について説明しているのか、筆者が何を言いたいのかを読み取る必要があります。
しかし、読解が苦手な子は、細かい言葉に気を取られて、文章全体の流れをつかめないことがあります。
家庭でできる読解力アップの対策
1. まず短い文章から読む
読解力を伸ばすために、いきなり長い本を読ませる必要はありません。
文章を読むのが苦手な子には、短い文章から始めるのがおすすめです。
例えば、
- 短い物語
- 子ども新聞
- 図鑑の説明文
- 学校のプリント
- 興味のあるテーマの記事
などです。
大切なのは、読む量よりも「最後まで読めた」という経験を増やすことです。
2. 子どもの興味に合わせる
読解力を伸ばすには、子どもが興味を持てる文章を選ぶことが大切です。
サッカーが好きならサッカーの記事、ゲームが好きならゲームの攻略本や説明文、動物が好きなら動物の図鑑でも構いません。
親が読ませたい本と、子どもが読みたいものが違うことはよくあります。
まずは、子どもが自分から読めるものを選ぶと続きやすくなります。
3. 分からない言葉を一緒に確認する
文章を読んでいて分からない言葉が出てきたら、一緒に確認しましょう。
ただし、すべての言葉をその場で調べさせる必要はありません。
大事なのは、
「この言葉、どういう意味だと思う?」
「前後の文章から考えると、どんな意味かな?」
と声をかけることです。
言葉の意味を考える習慣がつくと、文章の理解も深まりやすくなります。
4. 読んだ内容を一言で話してもらう
読解力を伸ばすには、読んだ内容を言葉にする練習も効果的です。
例えば、文章を読んだあとに、
「どんな話だった?」
「誰が出てきた?」
「何が起きた?」
「一番大事なことは何だった?」
と聞いてみましょう。
長く説明できなくても構いません。
最初は一言で十分です。
読んだ内容を自分の言葉で話すことで、理解が深まります。
5. 問題文を音読する
問題文を読み飛ばしやすい子には、音読が役立つことがあります。
声に出して読むことで、文章を最後まで読む意識が生まれます。
特に算数の文章題では、声に出して読むことで、
- 何を聞かれているのか
- どの数字が大事なのか
- どんな場面なのか
を確認しやすくなります。
親が気をつけたい声かけ
「ちゃんと読みなさい」だけでは伝わりにくい
読解が苦手な子に対して、
「ちゃんと読みなさい」
と言ってしまうことがあります。
しかし、子ども本人は「ちゃんと読む」とはどういうことか分かっていない場合があります。
その場合は、
「最後の一文まで読んでみよう」
「何を聞かれているか先に確認しよう」
「大事だと思うところに線を引いてみよう」
のように、具体的に伝える方が効果的です。
「なんで分からないの」と責めない
文章を読めないことを責められると、子どもはますます読むことを嫌がります。
読解力はすぐに伸びるものではありません。
読む経験を少しずつ積み重ねることで、時間をかけて伸びていきます。
焦らず、できた部分を認めることが大切です。
読書だけにこだわりすぎない
読解力を伸ばすには読書が役立ちます。
しかし、読書だけが方法ではありません。
新聞、図鑑、マンガの説明文、ゲームの説明、料理のレシピ、学校のプリントなど、文章に触れる機会はたくさんあります。
本が苦手な子には、まず短くて興味のある文章から始めましょう。
読解力は中学準備にもつながる
読解力は、中学に入ってからさらに重要になります。
中学では、国語だけでなく、数学、理科、社会、英語でも文章を読んで理解する力が必要です。
特に定期テストでは、問題文を正しく読み取ることが大切になります。
中学で勉強についていけない子の特徴については、「中学で勉強についていけない子の特徴」でも詳しく解説しています。
小学生のうちから、短い文章を読む習慣や、問題文を最後まで読む習慣を作っておくと、中学の勉強にもつながります。
読解力を伸ばすために家庭でできる小さな習慣
読解力を伸ばすために、特別な教材をたくさん用意する必要はありません。
家庭でできる小さな習慣としては、
- 1日5分だけ読む
- 親子で同じ文章を読む
- 読んだ内容を一言で話す
- 分からない言葉を一つ確認する
- 問題文を最後まで読む練習をする
などがあります。
大切なのは、無理なく続けることです。
読解力は短期間で急に伸びるものではありません。
毎日の小さな積み重ねが大切です。
まとめ
小学生の読解力がないと感じる原因には、いくつかの共通点があります。
例えば、
- 文章を読む経験が少ない
- 語彙力が足りない
- 問題文を最後まで読まない
- 内容を整理できない
- 読むことに苦手意識がある
といったものです。
読解力は国語だけでなく、算数の文章題や中学以降の勉強にも関係します。
家庭では、
- 短い文章から読む
- 子どもの興味に合わせる
- 分からない言葉を確認する
- 読んだ内容を一言で話す
- 問題文を音読する
ことを意識してみてください。
読解力は、少しずつ育てていく力です。
焦らず、子どもが「読めた」と感じられる経験を増やしていきましょう。